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2013年6月 6日 (木)

「経済成長に女性の活力を」って,なんだよ?

「経済成長に女性の活力を」という最近日本政府が喧伝するフレーズが,しっくりこない。もし出産後何年か育児休暇がとれて,そののちに正社員として,もしくはキャリア組として,復帰できるような法整備があるのなら,しっくりくるかもしれない。現実は,正社員だった人が,数年仕事をしなかったら,そののちの就職先は非正規雇用が多い。

現状の,男性は育児休暇をあまりとらず,女性だけが取得するのが当然といった日本文化のもと,経済成長に女性を活用するなんぞと言うのなら,女性を日本社会の労働人口減少を埋めるだけのために利用し,疲弊させるだけである。「経済成長に女性の活力を」というセリフに,企業社会における女性の地位を向上させる意識が,全然感じられない。

「待機児童の減少を」とさも,政府が社会貢献しているようなニュースがよく見られるが,この保育園礼賛思想は,戦前から続く,「稼ぎ手でない弱者は施設収容」という日本社会の意識が根底にある。高度経済成長期は,障害者や高齢者をいなかの病院に入ってもらい,高齢社会になった時には,介護保険制度を作って老人施設への入居を進め,今度は女性を労働市場に出すため,子どもを預かる施設を量産しはじめた。高度経済成長期と高齢社会をへて,日本で崩壊した家庭が増えたことを,この国の政府は全然反省していないとみる。

女性を労働者として市場に出したいのなら,女性が数年間育児休暇がとれて,その後に復帰できる保証を法制化すべきだ。そして同時に,政府は保育園に投資するより,親や家族が,そろって子どもを育てられるよう,せめて片親がフルタイムで働かなくても生活できるための,一定の現物支給をしたほうが,子どもの情操教育にははるかにいいと思う。

経済成長した社会で出生率をあげるなら,未婚の親の子どもに,結婚している親と同等の権利を付与することと,子ども手当を与えることが肝要だ。

ああ,なんで現政権が,しかも一票の格差問題で違憲状態であり,国民に直接選ばれたのでもない首相がつとめる政権が,高支持率を確保するのか?

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